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手っ取り早く旅に出るなら、やはりソファーの上でのんびりと本でも読んでみること。モロッコの雰囲気を自宅で味わえる、読んで楽しくためになる本を集めてみました。みなさんのおすすめがあったら、ぜひ管理人にも教えて下さい!
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クナッパート・編 さくまゆみこ・訳
偕成社 1500円 ISBN4-03-53110-5 |
「日本昔話」の世界のモロッコ版、あるいはモロッコ版童話と言うとわかりやすいかもしれません。 |
漢字にはカナがふってあり、文章はひらがなが多い子供向けの本ですが、アフリカ、そしてヨーロッパ、アラブの文化がまじりあうモロッコという場所で語り継がれた不思議なおとぎばなしの世界は大人でも十分楽しめます。
子供になった気分で楽しめ、モロッコという世界をまた違った目で見つける鍵になるかもしれません。
モロッコの空気の中で読んでみたくなる一冊です。
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モート・ローゼンブラム 市川恵理・訳
河出書房新社 2800円 ISBN4-309-26515-4 |
モロッコに出かけて、オリーブを口にしないで帰ってこられる方はないでしょう。 |
タジンの中や、おつまみとして出て来るそれはなんともおいしくて、私もモロッコでオリーブの魅力に開眼してしまいました。この本は、モロッコだけでなく、フランスやイタリア、パレスチナなど、地中海沿岸各国ののオリーブ食文化を紹介しているとても面白い本です。
モロッコでオリーブやオリーブオイルに目覚めたら、必読の一冊。
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たかのてるこ・著 幻冬舎 各1300円
上・ISBN4-344-00173-7 下・ISBN4-344-00174-5 |
タイトルだけ見て、モロッコでのラマダンという事でいろいろ掘り下げたんだろうかと思っていたら旅ものの読み物。 |
独りで旅する女性なら、多かれ少なかれ似たような記憶を持っているかもしれませんが、その記憶を余すところなくおもしろせつなく語っていて面白いです。
が。恋も含めた「ちょっと冒険」気分から遠い所でモロッコに興味のある人にはちょっと旅の興奮そのまま度が高すぎてついていけないかも?
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エスタ・フロイド 小野寺健・訳 |
ケイト・ウインスレット主演の映画「グッバイ・モロッコ」の原作。 |
個人的には映画の方が物語りとしてきちんと整理され、分かりやすかったような気がしますが、文字で見るモロッコの味わいもなかなか。ヒッピーだった母親と暮らした子供の視点で描かれる物語ですが、読んでいて、自分の中の子供心がちょっとつらくなってしまいました...。
モロッコに長期で滞在したことのある方には、モロッコ人をめぐる描写など、「そうそうそう!」と思ってしまうところがいろいろあって、おもしろいと思います。
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四方田犬彦 新潮社 定価1900円
ISBN4-10-367103-3 |
ポール・ボウルズに関心を持ったことから訪ねることになったモロッコへの著者の旅。 |
この本もボウルズの作品とボウルズの存在、そして文学というものへのこだわりがそこここに滲んでいます。文学的魅力を通して語られたモロッコといったところで、読んでいると日常からちょっと浮いたような不思議な高揚感があり、その感覚がそれこそモロッコっぽいかも。
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ロドリゴ・レイローサ 杉山晃・訳
現代企画室 定価1800円 ISBN 4-7738-0110-7 |
グアテマラ出身の、ポール・ボウルズによって見い出された作家で、自らも十数年暮らしたモロッコを舞台に書いた作品。 |
なんだかモロッコに出かけた後の記憶が、モロッコにいる夢を見させているような不思議な気分になる作品。
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ターハル・ベン=ジェルーン 菊地有子・訳
紀伊国屋書店 定価2200円 |
ノーベル文学賞候補にもなったモロッコ人作家の作品。彼の『砂の子供』『聖なる夜』などはフランスで映画化もされているような有名作家です。 |
流れるような文章がここちよく、物語りの迷宮的世界にひきこまれてしまうのですが、文学的といえば文学的すぎて、ささっと読むのに向いているとはいえないかも。ですが、独特の世界が魅力的です。
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同朋舎出版 定価3300円
ISBN4-8104-2054-x |
モロッコの文化情報ガイドブックとしてかなりおすすめなのがこの1冊。 |
モロッコの地理や歴史、文化やそれぞれの街やエリアの解説など、コンパクトにいろいろ解説してあり、まさにモロッコのなんでも図鑑といった感じ。これを1冊持って旅に出れば、「見る」という行為をさらに楽しくしてくれることでしょう。
何度眺めても新しい発見があるような魅力的な1冊。古本ででも見つけたら、モロッコ好きには必携。
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今村文明 NTT出版
ISBN4-87188-649-2 |
モロッコを建築や都市構造といった視点から観察し、まとめた本です。モロッコの都市の構造や、その作りが持つ役割などについて知りたいと思ったら読んでみると面白い一冊。 |
けれども、この本はモロッコでは発禁になっているので、特にモロッコにおいて、書かれている内容についてモロッコ人と話そうとしたり、質問したりすることは一切避けて下さい。
西洋的な思想教育を受けている我々には当たり前で、それこそが至上のもののように思える事でもありますが、なんでも自由に語れるのがいいという考え方は、時に一方的な価値観である可能性も秘めている事です。
ただ、新しい王様になってから体制も変わりつつあり、モロッコの雑誌でも著者のインタビュー記事の掲載が許されるなど状況も変化しつつあります。
新国王、ムハンマド6世陛下の作る新しいモロッコを応援!
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