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ガイドブックを読んでいると、助けてくれようと近付いてくるモロッコ人は全部ワルモノと思えばいいのだろうか、と思ってしまいますが、たかだか数ディラハムを狙ってしつこくついてくるモロッコ人だけがもちろんすべてではありません。
考えてみれば、本当に親切にしてくれたのに、じゃあね、と何もいわずにさっさといなくなってしまうようなモロッコ人にうれしく思うことのほうがむしろ多いくらいかもしません。つい何度も通いたくなってしまうわけです。
けれどもそんな中、やはり時には金目あての偽友達にあたってしまうことがあるものです。
そんな時比較的有効なのが、状況が複雑になる前、つまりお世話になった最初の段階できちんとお礼を渡しておくことかもしれません。「いらないと言っていた物を払う必要はない」と思われるかもしれませんが、友達を自称する人間で、自分から礼金を要求する人、ためらいもなくお礼を受け取る人は、そうすることでお金を稼いでいる人間であることがほとんどなので、その後どうつき合っていくか早期の段階で対策を打つことができるわけですから、考えようによっては危険も少なく、最も安上がりかもしれません。(もっとも、それを見込んで、あくまでも「トモダチ」をアピールし、別の方法で稼ごうとする輩もいるのですが)おまけにまたいつ会えるとも知れぬその人の親切にその場で答えようと思ったら、チップということできっちりさせてしまったほうが、自分の気持ちも逆にすきっとするかもしれません。
お金で人間を試すのもいやな気分ですが、「やばいんじゃないか」という不安がどうしても拭えない時、思い出してみて下さい。その時までに、本当に仲良しになれそうな人なんて、大概の見当がついているものでしょうけれど。
そして女性。黙って座っているだけでガイド希望者、及びお付き合い希望者がよってくるのでうざったさは男性以上。ですが、彼らモロッコ人(男)は本当に友達になったら、自分からむりやり言い出さない限り、旅人という客人であるところの友達にお金を払わせるなんていうことはほとんどしません。
バス代やらタクシー代でさえ、長距離でなければ請求したりしないのです。日本のように割り勘、なんていう発想は、彼等には全くないといっていいかもしれません。
特に男にとって、そんなことを女性に言い出すなんて、かっこわるいもいいところ。
本当に友だちだと思っていたら、そんな恥ずかしいことはまず言い出せないことでしょう。こんなところも、ちょっとした目安になったりします。
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