ラマダン中は旅できない?
ラマダン中は何も食べられないかと思う方もいらっしゃるようですが、モロッコではツーリストも一緒にラマダンをすることはもちろん大歓迎なものの、しなかったからといって自分たちの習慣を無理矢理旅人にまで押し付けることはありません。
ですのでラマダン中も、ツーリスト向けに営業しているレストラン等はもちろん開いていますし、病人や子供はラマダン中も食事をしますから、小さな商店等も全てではありませんが、不便ではない程度にもちろん営業しています。
ですのでツアー等でいらっしゃる方は特にあまり困ることもないのですが、個人で小さな田舎の街に出かけたりするのであれば、確かにツーリスト向けのレストランなどもなくなるので、食べ物にありつくのもなかなか難しいのが現実。
「庶民の生活に近い所で旅したい」と思われる方は、それこそ一緒にラマダンしてしまえばより楽しい旅の時間が過ごせてしまうわけですから問題ないとして、ただたまたまモロッコに行ける時期がラマダンに当たってしまう、という個人旅行の方の場合は、やはり旅行時期を変える事を考えた方がいいかもしれません。
もっとも、その国の生活文化を見たい、という方には食べられない、という事を除いても、イスラム世界の豊かな文化の一端を垣間みる良いチャンスではあります。
特に食については、スーパーも街中も、ラマダン中の特別の食事やパン、お菓子類を売る店が増えるので通常の時期よりも楽しみは増えているはず。
また、マクドナルドにさえ、日没には「フトール(朝食)セット」が登場するくらいですから、この時期ならではの風物詩を楽しみつもりでいらっしゃれば、十分楽しめる事かと思います。
会社や商店の営業時間は、この時期9時ごろから15時、あるいは16時ごろまでとなります。昼休みがないので、旅人には便利かもしれませんが、全体的に午後にはかなり疲れたりイライラしたりしている人も増えるので、移動の時などはなるべく日没の時間にあたらないようにするといいかもしれません。
また、ラマダンの最終日翌日は祝日になります。
この時は、日中長距離バスなどの運行が休止になったり、この祝日の前後は数日にわたってバス、グランタクシーなどの運賃が上昇するので、旅程はあらかじめこのことを考えて組んでおきましょう。
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