旅の情報編01:旅のまよいかたガイド
分かち合いの工夫・モロッコ人の生活マナー スペインからモロッコへ


 
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ヨーロッパからバスで行く

ヨーロッパを放浪してからモロッコへ、と思う旅人の選択の一つとしてあるのが、何カ国も走り抜ける国際バスの存在。
パリ、カサブランカの所用時間はおよそ36時間。
ですが、せっかく行くのだから、道中の景色や食事も愉しみながら到着したいと思ってこの方法を選択しようと思っている向きには残念なお知らせ。

実はこの路線は、フランス在住のモロッコ人が少しでも安く帰省しようという時のためにあるようなもの。
日本の長距離バスと同じで、モロッコまではフランス、スペインとも高速道路をただただひたすら走り続け、休憩はといえばドライブインというものなので、あまり地域の風景や食といった楽しみもありません。
おまけにフランス生活にちょっと疲れたようなモロッコ人+すっかりフランスナイズされたモロッコ人たちがお客さんゆえ、モロッコのバスにあるようなしつこいまでの交流など楽しめるような雰囲気でもないので、正直なところあまりおもしろくないのです。

おまけに料金的に得かと言えば、それもそうではないところもポイント。
日本で買う、ヨーロッパ、モロッコ間の追加フライトは、ヨーロッパと同一か往復6000円くらいから存在しているので、そっちの方がずっと安いし早いしらくちんでしょう。
それでもこれしか方法がない、ぜひこの方法をとりたいという方のために、バス旅の実際をご案内いたします。

How to get the ticket
某ガイドブックには、パリの大きな旅行代理店ならどこでも扱っているとか書いてありますが、これは誤情報もいいところ。これを信じた私はある日、カルチェラタンあたりとオペラ座付近を一日中徘徊してチケットを探しまわりましたが、どこの代理店も「そんなのはうちでは扱っていません」

 
ようやくモロッコ政府観光局で教えてもらった情報によると、一番一般的なバスのチケットを扱っているところは「ユーロライン」という、ヨーロッパ内外をバスで結んでいる会社。こちらではパリ以外にもフランス各地に出発点があります。
その他には CHAUMON voyage (CLICHY 92110 / 14, boulevard Victor-Hugo Tel 42.70.99.99)という会社が、同じくモロッコまでをバスで結んでいるようです。(2002 音川さんよりの情報。また、Clichyはアラブ系住民も多いエリアで、バスのチケットを扱っている代理店のようなものを通りにわりと見かけます。チケット探しの参考までに。)

出発場所は、ユーロラインがパリのメトロ3号線の終点(メトロマップの右端真ん中よりちょっと上くらい)で、Bagnolet(バニョレー)駅。ここにユーロライン専用出口があり、チケットオフィスもそこにあります。
CHAUMON voyage社のバスはメトロ13号線 Porte de Clichy(ポルト・ド・クリシー)駅(その前にPlace de Clichyという駅があるので間違わないように)近くのオフィスの前から出発との事です。

料金はモロッコ内の目的地によって幅がありましたが、現在はチケットの発行方法が「〜日間有効」といったような方式に変更になっているようです。

この交通手段が魅力的なのは、ヨーロッパ在住者、もしくはモロッコに持ち込む荷物の量が多い人、南回りで、北アフリカ行きコネクト便を付けられなかった人くらいのものでしょう。
荷物が多い人、といっても、税関の審査は空の便より厳しいので、得した気分もないのが実情です。
 
実践情報
■ 語学力
旅なんて語学ができればいいというわけでもないけれど、このルートに関しては話は別。フランス語、もしくはアラビア語ができないと、きっとほんとうに苦痛、たいくつ。
休憩時間や出入国の手続きのアナウンス、これからどうするかなどのバス内のアナウンスは、なんと全てがアラビア語!
ですから、せめてフランス語が出来ないと、いつもどきどきしながらバスのそばにはりついていなければならないことになってしまうかも。
私など、その時はアラビア語もフランス語もそんなに得意ではなかったので、おいていかれては困るとばかりに、バスには一番で乗り込んで一番前の席をとり、運転手さんにその存在をアピールすることでおいてきぼりをかわそうと必死になってしまいました…。

■ 準備
休憩やトイレのために止まるサービスエリアでは、日本のようにメニューが多くはないうえ、バスは必ずしもお腹の空いたときに休憩してくれるわけではありません。モロッコ人などはお弁当持参で乗り込んで準備万端でいます。お弁当はともかく、乗り込む時は、ビスケットやポテトチップなどの非常食をいくらか用意しておくといいですよ。(バスによっては飲食を厳しく禁じている場合もあるようですが)
ちなみにフランスのドライブインにあった紙コップで出て来る系の自動販売機のコーヒー。 お湯に味がついた程度のものすごいまずさだったので気をつけましょう…。

また、お金ですが、ユーロラインの出発ターミナルではディラハムの両替もできるようなので、200ディラハム分くらいは忘れずに。フェリーの中にも、タンジェにも両替所があると言うことでしたが、フェリーの両替え所はいつも開いているというわけではないようでしたし、モロッコのそれは時間の関係で利用できるとは限りません。モロッコから出発ならユーロを、ヨーロッパ出発ならディラハムは、できるだけ準備しておくのがおすすめです。

■ フェリーによる入国のポイント
ジブラルタルを渡る際に、フェリーの中で入国スタンプを押してもらうのですが、あせって早めに並ぶと、逆にわれさきにと押し寄せるモロッコ人の波にもまれてパスポートを一時手放すような状態になってしまうので、およそ3時間(遅いほうのフェリー。天候によって多少かわります)
の船旅の最後の1時間くらいに並ぶのが混乱もなく、安心だと思われます。(スペインからの旅行者で、高速艇を使う方はこの限りではありません)

■ モロッコに入ってから
船を降りてからは税関検査。
フェリーには他にも何台かバスが乗っているので、すぐに自分のバスの順番が回って来るともかぎらず、やたら長いこと待たされます。私の場合、全部終わって出発するのに2時間くらいかかってしまいました。

この検査の間は、手続きが終わっていないということで入国する事(門の外に出る事)もかなわず、何もすることがなくてひたすらひまですが、あまりバスから離れないほうがいいです。いつのまにやらすすーと手続き開始になっていたりするかもしれません。

その後バスは、しばらくカサブランカへと旅路をすすめ、ディナータイム。ここでディラハムがないとお茶の一杯にもありつけません。
ラバトの他もう一カ所位止まったのち、カサブランカには深夜の到着でした。夜のCTMバスターミナルのわきは人通りも少なく、治安のいいところというわけでもないので、十分気を付けてホテルまで行ってくださいね。
一番近いCTMわきの安ホテル「Hotel CTM」は一泊65DHシャワーなし。(97年)
暗くしずまりかえったホテルのへこんだベッドに身を沈めながら、なんとなくみじめっぽい気分のままねむりについた私でした。
 
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