旅の情報編03:土産屋の真実?!
絨毯の嘘と真実 モロッコ人のフトコロ事情


 
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■ 革製品
モロッコにいるときには気がつかなかったけれども、無臭、無菌が好まれる日本の生活に戻ってハタと気がつくのが革製品のにおい。
モロッコ人は、モロッコの革はそんなことない、この商品はとりわけよく作ってあるからなどいろいろ言いますが、モロッコの革製品、残念ながら基本的にはどれも日本の湿気の元ではひどい「悪臭元」+「かびの巣」になってしまいます。

私が買った鞄などは、購入から3年たってようやくその臭いが落ち着いてきたかもしれませんが、ランプシェードやバブーシュも、気をつけないとどんどんかびてしまうことになるので、湿気には十分気をつけて保管しましょう。

また、臭くても、カビる可能性があってもいい!という方にも、この「日本の湿度というのは、君たちの想像を上回る強烈さなのだ」という言い訳は、欲しくない皮製品をすすめられた時のいいわけにもなりますので、覚えていると役に立つこともあるかもしれません。

■ 銀製品の価格
北西アフリカでは歴史的に金よりも銀の方が珍重されていたせいもあるのかな、と親切に解釈していますが、業者の中には銀1グラム40DH(約400円)なんていう金額をふっかけてくるのもいますので、出発前に新聞で銀相場でも見ておくと、参考になるかと思います。
銀としての純粋な価格+作品のできばえの両方で、商品の値段として判断するといいかと思います。

■ 陶器
鮮やかな色が美しいモロッコの陶器は、焼く時の温度がそんなに高くないために、壊れやすいのが難点です。土とのかかわりもあるかと思いますが、サフィ製(モダンな柄のものが多く、強いつやがある)のものの方が 割れやすいです。また、フェズ製の陶器の方がこわれにくくはあるのですが、日本の陶器にくらべれば強度が劣るので、持ち運びには注意しましょう。
また、フェズの陶器は上薬に2種類あり、伝統的な比較的マットな輝きを出すものは、水分を含んだ食品を置く事ができませんのでご注意下さい。
 
  Made in Morocco?
モロッコで売られている土産物、特に低価格のものについては「made in morocco」を保証できないものも実はけっこう多いのです。
これらは特に銀製品に多いので、純正モロッコ製のお土産にこだわる方は注意した方がいいでしょう。これらはモロッコ土産用に外国で製作された製品というのではなくて、モロッコで売ってもあんまり見分けがつかないだろうから、あるいは、オリエンタルなものが欲しい地元モロッコの女性用。

具体的に外国産が多いものの例を挙げると、銀細工のブレスレット、ネックレス、指輪などの装飾品。同じイスラム圏であるトルコ、あるいはインドからの物が多くて、デザイン的にもかなり見分けにくいのがこれです。
もうひとつは真鍮のお皿やコップのうちペイントが施してある物や、モチーフが花や鳥など自然のもの。これはインドからの品物。モロッコにも真鍮細工のお皿やお盆などありますが、私の知る限り、これは主に打ち出しの模様のみになっています。
日本人にとってこれらがイタイのは、時として日本でもかなりの低価格で手に入れられるそれらの商品を、日本よりも高い価格で買わされてしまう可能性がある点です。

もっともいずれの商品も、どこで作られたということよりも、大切なのは、自分の思い出、思い入れ。
それが気に入った、というのであればどこ製だろうと何の問題もないわけではありますが、そんな事実もあるのだと知ると不思議に思えてくるのが、なぜ土産屋は、本物のモロッコ製の品物を安く売らないのかというところ。

モロッコだって人件費の安い国のはずなのに。だからお土産だってもっと安くていいはずなのに。
ですが基本的に良かろう、安かろうというのはモロッコにだってそう簡単にはありません。いえ、実際あるはずですが、比較対照としてさらに安いのをみせられると、そっちを選んでしまうツーリストが多かったからか、土産屋もいつのまにか、安くて、しかも収入に結びつきやすい商品を仕入れるようになり、紹介するようになっていってしまったのでしょう。
いくらか高いモロッコ製の製品が、その質の割に低価格であったとしても。

そうやって徐々に本物のモロッコ製品が旅人の目から遠くなってしまうのも残念なので、こんなこともあるんだよ、と文章にしていますが、私の買ったお土産の中にも、今見れば、知らずに買った外国産のものや、それと知りながらも手に入れた外国産の商品がいろいろあります。

どこで作られたものであれ、モロッコでのお買い物プロセスそのものを、思い出のお土産として、楽しく持ち帰れるようなお買い物ができるといいですね!
 
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