旅の情報編02:トラブルを避けるために
素敵な写真を撮るために お土産をめぐるトラブルを避けるために


 
旅の情報編
文化編
旅の記憶編
生活情報編
リンク集
FAQ:よく頂く質問
シネマコレクション
ブックコレクション
おすすめレストラン
当サイトについて
管理人について
Traveler's cafe
旅する掲示板
マグレブ連絡帳
私のイチオシスポット
We love morocco
others
モロッコ雑貨
砂漠への旅
管理人にメール

リヤド予約時の注意点

リヤドというのは、もともとは「中庭のある家」という意味のアラビア語。
ところが近年、旧市街に住む地元のモロッコ人たちに、「暮らしにくい、新しい家に住みたい」という事で見捨てられつつあったこれらの建物が、古いものに価値を見つけるヨーロッパ人によって買われ、改装されてホテルになるものがたくさん現れました。
現在ではこうしてプチホテルに生まれ変わった邸宅ホテルが「リヤド」と呼ばれ、「リヤド」といえば「中庭のある家」という意味合いで使われるよりも、「旧市街内のプチホテル」という意味合いで使われる事の方が多くなりました。

また、このプチホテルの中には「ダール・○○」と呼ばれるものもありますが、ダールは「家」という意味で、中庭の無い、リヤドよりも小さな家を意味しますから、名前のつけかたで、ある程度大きさまで推測できる、という事になります。

この「リヤド」のトレンドの中心地であるマラケシュでは、旧市街の中だけで250軒を越えるリヤドやダールが、プチホテルとして運営されています。最近では格安ホテル予約サイト等でも予約できるようになってきているリヤドもあるのですが、リヤドというのは、「旧市街内のかわいいホテル」というだけで予約してしまっては、実はちょっと困る事も少なくありません。
そこで、リヤド予約時の注意点や、選び方など、リヤドの予約手配に苦労している(笑)管理人がご紹介いたします。

リヤドのネガティブポイント
・細い路地の奥にあり、車で直接行けないものがほとんど
・夜間の外出には立地的にあまり向かない
・ダブルベッドの部屋しか無い事が多い
・お風呂のあるお部屋も数が少ない
・外向きの窓が伝統的に小さく、部屋が薄暗い事も多い
・食事は事前予約制のため、やっぱりホテルで食事を…とは簡単に行かない
・階段が急だったり狭かったりし、エレベーターは無い
・部屋ごとに値段も内装も異なり、簡単に変更できない
・スタッフがホテル業のプロ、といった雰囲気では無い事も多い

リヤドのおすすめポイント
・凝った内装のものが多く、インテリアのヒントがたくさん
・伝統建築をじっくり観察できる
・スタッフがフレンドリーで、一般家庭に泊まったような気分も味わえる
・格安リヤドでなければ、下手なレストランよりおいしい食事が食べられる

リヤド選びの注意点
多くのリヤドは道路に面した所に建っている一般のホテルと異なり、「リヤド○○までお願いします」とタクシーに告げた所で、たどりつるような宿泊施設ではありません。
一般リヤドの場合、空港や駅に迎えに来てもらうプランの用意が無い場合、自力でリヤド近くの広場までタクシーなどで行き、そこからはそこらへんに待機している荷物持ちのリヤカーのおじさん達にリヤドの名前を告げ、連れて行ってもらうという形になります。

リヤカーのおじさんの代金は、大体1回20DHになっているので、そのつもりでいれば安心して利用できるでしょう。基本的には違う所に連れて行かれて困ってしまう、というような事はありません。
(ひとまず管理人はそういうトラブルを聞いた事はありません)

ただ、一口に旧市街といっても、地元的にこの辺は安心、この辺はちょっと…というエリアがやはり存在しています。こうした情報はリヤド側から得る事もできないので(聞いた所で、あまり良くないエリアだと自分から言う人はいないという意味で)、事前情報が分からない場合には、リヤドへの到着や出発時刻はできるだけ10時〜15時ごろの、十分明るい時間帯にするのが良いでしょう。
また、予約時にはどこでリヤド側のお迎えスタッフと待ち合わせしたら良いのか等、「どうやってそこにたどりつけば良いのか」という事を必ず細かく確認しておく必要がある他、特に到着が夜、出発が早朝になる方は、その旨を必ずリヤドに伝え、その場合でも対応してもらう事ができるかどうか確認する必要があります。

これは、基本的にリヤドでは、よほど大型のリヤドにでもならない限り夜間の宿直が1人しかいないために、お客様を迎えたり送ったりするためにスタッフがリヤドの外に出る事ができない、という問題があるからです。
地元の人でもあまり歩きたくない深夜や早朝の旧市街の小径を一人で歩かなくてはいけない事にならないように、十分確認しておきましょう。

高級リヤドになると、そこまでお客様を放置する事はあまり無く、お迎えのシステムがある程度整っているか、車でのアクセスも良い事が多く比較的安心して利用できるようになっていますが、いずれの場合もどのようにしてリヤドまでたどりついたら良いのかという事は、予約時に必ず確認する必要があります。

初めてリヤドを選ぶなら・マラケシュ
自力でマラケシュのリヤドを手配するなら、位置は基本的にフナ広場近くが良いでしょう。
住所としては、Ksour、Mouassine、Kennariaといった区域の他、Riad zitoun el kedimとRiad zitoun el jedidという通り付近であれば、比較的フナ広場にもたどりつきやすいはず。

ただし、マラケシュの場合、旧市街の右斜め上半分、北西から南東にかけてのエリアは、特別危ないという訳ではありませんが、メディナの中でも比較的所得の低い人の多いエリアで、できるだけ安全に旅人に旅の時間を過ごしてもらいたいと思う地元の人であれば、そのあたりのエリアへの宿泊は積極的におすすめできない、という形になっています。残念ながらこのあたりは、語学力(コミュニケーション能力)の低い日本人ツーリストが早朝や夕方以降にも不安なく歩ける地域とは少々異なります。

最近ではこのエリアに無許可で営業し、宿泊客や旅行客を集めているている日本人の安宿もあるようですが、特にそういう宿は、いつどのような容疑で警察の取り締まりを受けるか分かりませんから、自分のしている事のリスクは承知しておいた方がいいでしょう。
海外では日本人だから安心、日本人だから間違いない、という事ばかりではありません。管理人もいつワルモノに豹変するかわかりませんから(笑)、管理人の本名を知っていて友達だとかいう輩にも、どうぞご注意下さいませ。それは信頼のバロメーターにはなりません。
(モロッコでも不法就労者は罰金、もしくは収監という罰がある他、もちろんドラッグや大麻、未婚の男女の性行為も犯罪で、逮捕の対象となります。)

初めてリヤドを選ぶなら・フェズ
フェズのリヤドは、個人的にはDOUH、もしくはBATHAという、ブー・ジュールド門付近のエリアに限ると考えます。
このエリアはメディナ全体を理解して移動するのにちょうど良く、またリヤドのかなり近くまで車が入れる事も多い事、また、外食スポットの少ないフェズにおいて唯一サンドイッチ屋さんや小さなレストランといった選択肢のあるブージュルド門至近、タクシー乗り場もすぐ近くという条件に恵まれているエリアなので、初心者でも安心して利用できるエリアです。
また、フェズはすり鉢状の地形で警察のコントロールなどもマラケシュに比べて行いにくいため、語学にあまり強くなく、また残念ながら他人を信用しやすく騙されがちな日本人の場合、トラブルから可能な限り遠ざかるという意味でも、特にマラケシュに比べて道も狭く、起伏も多い旧市街の内側深くにあるリヤドはおすすめできません。

格安ホテルサイトで予約するリヤド
ちょっとおかしな日本語ですが、日本語でリヤドが手配できるサイトも出て来ている今日このごろ。ですが、残念ながらこの手のサイトは、「日本語のサイトだから」と利用なさる所に穴があります。
というのも、「日本語だから予約した・できた」わけなのですが、その後の細かいやりとりを英語で出来ない方の場合、待ち合わせの問題等が出て来てしまうからなのです。そして、地元的にはこうした格安ホテルサイトで集客しているようなリヤドは、そんなところにしか集客の窓口の無い、旅行業界にはあまりコネの無いリヤド、という事になってしまい、スタッフやオーナーの質にも不安が残る、という事になってしまいます。

基本的に、旅行業界もホテル業界も、「良くて安い」というのはレアなケースで、そう簡単にそこらへんに転がっているものではありません。特に格安のリヤドの場合どこかに「安さの理由」がある事が多いので、予算からそうしたホテルを予約せざるを得ない場合、何はともあれ立地条件については特にきちんと確認しましょう。
ホテルを出たら最後、自力で戻るのには難しく、また夕方の外出は控えた方が良いようなエリアのホテルの場合、せっかくの滞在も100%満喫する事ができなくなってしまいますから…。

旅行会社で予約するリヤド
旅行会社にモロッコ旅行の手配を任せる場合、リヤドの手配も大分問題が少なくなります。
その旅行会社が通常案内しているリヤドであれば、待ち合わせ方法などもあらかじめ確定しているはずなので日本語で間違いの無い案内を受ける事ができますし、常日頃お客様からの感想が聞こえて来る事から、問題のあるリヤドを外してお客様に紹介する事ができるという強みを持っています。
リヤドには泊まりたいけれども、ヘンな所だったら困る…と思われる方などは、モロッコに強い旅行会社に相談してみると良いでしょう。(管理人の砂漠ツアープログラムでも手配可能ですから、必要な方はご相談下さい)
基本的にはリヤドが乱立傾向にある今、お客様を送ってくれる旅行会社はリヤド側にとっても重要なお客様。旅行会社に嫌われないで済むように、プロとして出来る事はいろいろ配慮してくれますので、うまくそのコネを使うのも、1つの旅の知恵でしょう。
旅行会社を経由して手配しても、基本的に別途手数料がかかる事はありません。(少なくとも現地旅行代理店の場合)

リヤド利用時の注意点
まず何より気をつけたいのが、外出時にはかならずリヤドの連絡先が分かるものを持って出る事。時々リヤドの名前も、どこにあるかもわからずに迷子になっているガイジンに、警察が困っている事もあります。
また一般のホテルでも同じ事ですが、リヤドの場合特に、「部屋に鍵がかからない」「そもそも部屋に鍵が無い」という事もあります。
ですので、大切な荷物は必ず鍵をかけて守る事ができるように自分が用意しておく事を心がけましょう。
もちろんホテルの場合、マスターキーでどのお部屋も開ける事ができるようになっているわけですから、部屋に鍵があっても無くても、自分でできる防犯対策はきちんとしておくのが基本です。
鍵をかけずに荷物を放置しておき、そこから大切なものが見当たらなくなってしまっても、責任は自分にあると思っておきましょう。


 
素敵な写真を撮るために お土産をめぐるトラブルを避けるために

管理人は著作権を放棄しておりません。
情報の引用、転載、転用にあたっては必ず管理人yama-sanにご連絡下さい。
(c) yama-san all rights reserved